続いてフォトブックですが、フォトブックはアルバムを更に昇華した位置づけになり、写真の凄さや面白さを味わうのに一番適している媒体ではないかと思っている程です。
これを例えて言うなら「人文字」によく似ています。
一人一枚のパネルを持ち、それぞれが決められた場所に立ってパネルをかざす事で、それを遠くから見たら何かの絵になっているというやつです。
一枚のパネルだけを見れば、あまり意味は感じられないのですが、それらを組み合わせる事で何等かの意味が生じ、一枚一枚に確実に役割があるという事がよく解ります。
実は無意味な写真なんか一切無いんだという事がよく解りますし、「写真は組み合わせの芸術」という事をしみじみと実感する事が出来ます。
僕はこのフォトブックをかなりお勧めしていて、もしかしたら趣味で撮る写真のゴールはフォトブックじゃないかと思うくらい相性が良く、私家版の写真集と言った感じです。
フォトブックの作り方
それではフォトブックの作り方についてお話していきましょう。
もちろんがんじがらめな決まりというのは有る必要もないのですが、気分的に写真集を作るつもりで挑むと良いでしょう。
となると、まず必要なのが「テーマ」になります。
これは決して大げさなものでなくても構いません。何らかのくくりであればOKです。
もっと言えば人に見せる前提では無いので、自分だけが理解出来れば十分です。
テーマが決まれば、それに沿った写真をセレクトしていきます。
今ある写真の中から選んでも良いですし、新作を作るつもりで新たに写真を撮っても構いません。フォトブックのページ数にもよりますが、500枚~10000枚くらい撮ればそれなりのものが出来上がります。
どちらにせよ莫大な量からセレクトしていくので、まずはフォトブックに載せるか載せないかを1枚づつ見て決めていきましょう。
載せる載せないの審査は大甘でOKです。選んだ写真から順番を決めていく段階で意外な写真が活躍してくれるというのもよくある話なので、迷ったらとりあえず載せるに回しておきましょう。
そして勝ち残った写真から載せる順番を決めていきます。この順番を決める作業を「写真を組む」という言い方をし、動画で言う所の切り取ったりつなげたりする編集作業に当たります。
順番に決まりというのは特にありませんが、一応解りやすいガイドラインだけ示しておきます。この方法だと大きく外れる事はありません。
写真の組み方
基本的には、
オープニング→いくつかに細分化した本題→エンディング
というのが一番解りやすい形になります。「東京の1年」というのをテーマにして例を挙げてみます。
オープニング
本題前のプロローグ部分で、表紙や遊び紙をめくった最初の1枚目もしくは複数枚でテーマを如実に表している写真を持ってきます。
東京という街を端的に表す建物や、その1年に起こった象徴的な出来事の写真等がそれにあたります。
いくつかに細分化した本題
東京の1年と言っても長いですから、そのテーマから更に細分化したテーマを設けて、子テーマごとに写真を組んでいくと整理が付きやすいです。
一番解りやすい例は「春→夏→秋→冬」ですね。
他にも「下町→都心→多摩地区」「住宅街→地下鉄→公園→繁華街」等も考えられますね。
本で言う所の1章→2章…という具合に章を設けるというイメージです。
エンディング
本題が終わってフォトブックが終了では唐突すぎるので、エピローグ的なページも設けましょう。
色んな人の写真集を見ていて、個人的にこの部分か一番好きだったりします。
ポツンと寂し気な写真が多く、良い余韻に浸る事ができるからです。
以上が基本的な組み方になります。
悪く言えば「ベタ」とも言えるので、慣れてきたらどんどん変化球を入れていきましょう。
繰り返しになりますが、自分だけが理解できればOKなのですから。
演出
スマホやPCで写真を見る場合はスライドショーや縦にスクロールしていくだけですが、フォトブックはアナログな冊子媒体です。
ですので、写真の大きさや配置等を変える事によって色々な演出をする事が出来ます。
ここではその方法をお話します。
実際にフォトブックに取り入れて頂き、その効果の程を実感してみてください。
ペア
基本は1ページにつき1枚、縦または横の写真を配置していきます。
という事は見開きで隣り合う写真との「ペア」という概念が生まれます。
いっぺんに2枚の写真が目に入るので、1枚1枚スライドやスクロールしていくスマホやPCにはない演出方法です。
どういう写真をペアにするかで写真の意味合いが全然違ってくるので、色々な写真を組み合わせて試してみてください。
片方しか載せない
時にはあえて1枚しか載せない事で、その写真を注目させるという方法もあります。
特にそれを強調したい時等によく使います。
また、1ページ白紙を挟む事で「ここからシーンが変わります」という合図的に使う事もよくあります。
見開きで1枚
同じ1枚でも見開きで1枚の写真を載せる事も可能です。
これはインパクトが凄いので、メリハリが出ます。
また、さっきの1ページ白紙と同じで子テーマの1枚目に持ってくる事で「ここからシーンが変わります」という合図的な使い方もできます。
ページいっぱい見開き1枚
そしてページいっぱいに写真を載せる事も出来、かなり迫力のある写真になります。
ただしこの場合は写真の端が切られてしまうので、入念にフレーミングした写真には向いていません。
以上が基本的な写真の見せ方になります。
これらを駆使してよりメリハリのあるダイナミックなフォトブックに仕上げましょう。
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