僕が今まで買った写真集を紹介します。

2020年7月28日
フォトブック

このブログでは紙の写真に馴染んでもらう運動の一環で、「写真集を買おう!」という事を推しています。

ですので言い出しっぺの僕自身がどんな写真集を買ったのか?という事を公開して、促進を図ろうと思います。



1.熊野
2.神々の杜
3.歴史原風景
/石橋睦美






僕が写真を始めたきっかけは京都のブログなんですが、当時は風光明媚な写真を撮っていました。

その時に「写真家達の日本紀行」というキャノンの番組に出ていた石橋睦美さんを知り、番組中に撮っていた一枚の写真に心を奪われ、以降、ファンになりました。

あれか少し時間が経ち風光明媚な写真から遠ざかっていたのですが、ぐるっと一周回って、また神社等を撮りたいという思いが高まっています。

大変な世の中ですから、神域に身を置きたいという所からでしょうか。

紹介した3冊は結構昔のもので、特に熊野に関してはフィルムカメラで撮っています。






4.京都 花鳥風月/水野克比古・水野秀比古


同じく京都のブログをやっていた時に買った一冊です。

特に水野克比古さんは50年近くもの間、京都を撮っておられます。

それでも飽く事無く撮り続けられているのは、京都という所は余程奥深く、魅力のある町だという事の表れですね。




5.DianaF+


これは実は写真集でもPhoto zineでもなく「DianaF+」というカメラを購入したら一緒に同梱されていた分厚い冊子なんです。

かといって説明書でもなく英語のテキストとDianaF+で撮った写真がたくさん載っているというかなりイカした代物です。

当サイト基準でこれもフォトブックに入れる事にしました。



6.メメント・モリ/藤原 新也


これは写真集の中でも異例のロングセラーを誇っているもので、ご存じの方も多いと思います。

ネットで中身を見る事ができ、初めて見た時の衝撃は凄まじいものでした。

犬が人間の死体の足を噛んでいる写真があったりとリアルさが物凄いのですが、その中でも僕はお地蔵さんがフレームいっぱいに埋めてくされている写真が物凄いインパクトが残っています。

増版に次ぐ増版で2018年には新版が発売されたので、そちらを購入しました。




7.愛のバルコニー/荒木 経惟


アラーキーが29年間住んでいたマンション生活を撮りためた写真集。

前半は奥様陽子さんやネコのチロちゃんの姿が、後半やお二方が亡き後の様子が収められています。

最後のページに向けて、あきらかに人気(ひとけ)が無くなっていく感じがなんとも言えない寂しさを覚えます。

こういう日常の写真は、その人がモロに出ますね。




8.CHOTOKU×R-D1
9.PEN PEN チョートク日記 プラハ・パリ
/田中 長徳




田中長徳さんがエプソンR-D1とオリンパスPENでプラハとパリ(とローマ)の街を撮った両著。

以前何かの映像で「街はありのままに撮るべきだ」みたいな事をおっしゃられていたので、両方とも端正な写真というより、そのままパチリとやった写真で構成されています。

そういう事を知らずに「綺麗なヨーロッパの写真が見れるんだろうなぁ」という期待をして買ったので、最初は結構面喰いました。。

巻末には滞在日記と坂崎幸之助さん(R-D1)、オリンパスの商品企画部部長の杉田さん(PEN PEN)との対談が載っていて、個人的には滞在日記がとても好きです。






10.ver.Europe/GOTO Miki


ハンドメイド販売サイトのミンネで購入した手作り写真集になります。

こちらは絵葉書のようなヨーロッパの街並み等が綴られていて、綺麗な写真です。

ただ枚数が少ないのと、クラフト紙でプリントしているのでややにじんだ感じがあったのが残念。(注意書きにはその点も書いてあったので、不満等はありません)



11.SHORT TRIP AGAIN/尾仲 浩二


写真で結構長いスランプに陥っていた事があって、その時に出会ったのが尾仲浩二さんの写真でした。

「写真は上手く撮らないといけない」という強迫観念に近いものを持っていた時に尾仲さんの写真は「そんな肩肘張らなくてもいいよ」と語りかけてくれたような気がして、非常にホッとしたのを覚えています。

尾仲さんの写真の中でも「Matatabi」シリーズがとても好きで、このSHORT TRIP AGAINというのはシリーズ第2弾になり、股旅ではなく「また、旅の写真」という意味で付けられたのだそうです。

初夏の氷見、炎天下の駒ヶ根、雪舞う直江津、雨上がりの諏訪.. 近年の旅を集めたMatatabiシリーズの新作 「SHORT TRIP AGAIN」 カラー72ペ…
www.onakakoji.com



12.COUNTRY ROAD/川口 和之


1976年と79年の新潟と佐渡ヶ島を写した写真集。

町や村の様子、そしてそこで暮らす人々が写し出されていて、非常にノスタルジックに浸る事が出来ました。

昔の写真と言ってもそこまで大昔ではなく、そこに写っている小さな子供は現在40半ばくらいなんだろと想像すると、胸が苦しくなるくらいに時の流れを実感せざるにはいません。

これぞ写真の力なんだなぁと実感させられた1冊でした。

1976年と78年の冬の新潟・佐渡の撮影行。 17歳の透明な視線で映像化した40年前の佐渡。 ▼ 2017年10月24日〜11月5日まで、photographe…
pg-web.net



13.小島一郎写真集成/小島 一郎


小島一郎さんを知ったきっかけは、森山大道さんがドキュメント番組で小島さんの写真展を見ている様子が流れているのが最初でした。

その時に写っていた写真の印象は「きれいだなぁ」というもので、スナップではない、1枚1枚丁寧に撮ってる感じを受けます。

本自体のボリュームが凄まじく、これで3800円(税別)はかなりお得。




14.路地裏の京都/甲斐 扶佐義


本屋さんで写真集を物色していた時に見つけた1冊。

表紙を見た瞬間に一気に引き込まれ、ジャケ買いをしました。

本はラミネートされていたので買うまでは中身は見れないのですが、タイトルと表紙から察するに観光地ではない普段の京都が写し出されているのではないかという、かなり大きな期待を背負って家路に着いたのを覚えています 。

街並みというよりも人に大きく寄った写真がほとんどだったので、街並み的な写真を期待していた僕にはその辺りが少しガッカリポイントでした。




最後に


言えるのは「やっぱり紙の写真は最高」だという事です。

紙にプリントした写真は隔たりが無く直接入ってくる感じがありますし、本という形で写真を組む事によって色々な意味や見せ方が生まれるので、パソコンやスマホで見るのとはちはり違うものがあります。

せっかく写真という趣味を持ったのですから、是非とも写真集を買ってみて欲しいです。